’06年1月例会

日 時: 平成18年1月14日(土) 
参加者: スーさん ingさん ニワケンさん まっちゃん かっちゃん ゴンさん TAMAさん ヤスさん アヤメちゃん ソウタくん

昨年12月は記録的な大寒波が各地を襲い、名古屋でも58年ぶり大雪となりました。 今年の冬はとても寒くなりそうです。
2006年最初の定例会は、雪の残る森トピアを後にし、恵那市周辺で「国産材住宅の建築現場見学会とゆったり温泉ツアー」となりました。

◆午前10時、恵那市の旧岩村町役場に集合。
最初に向かったのは、地元の田中建築設計さんが施工している、オール杉住宅です。 この住宅の施主さんは豊田市在住の方で、自然観察リーダーとして庄内川土岐川源流森の健康診断にも参加された方です。 流域の材にこだわった住宅を建ててここ恵那市に移り住むそうです。
この住宅は、構造材の全てに杉を使っていて、数多くの木造住宅を建築してきた田中さんも初めて手がける住宅だそうです。 床は30ミリの杉材を捨て貼りした上に、木目の美しいカラマツのフローリング。 カラマツは、ヤニが多く、また、ねじれも強いことから、建築への用途は難しかったようですが、最近では技術が確立してきており、こういった素材も市場に出始めているようです。
また、4寸の柱に使われている材は、私たちが間伐して出しているのと同じ、2.5m材を使用しているというのにも驚きです。 ロットさえ揃えば、柱材としてもちゃんと流通するのです。 また、壁には、土蔵に使う漆喰を内壁、外壁ともに使用する予定で、珪藻土を使う場合よりも費用を低く抑えることができるそうです。

◆正午
昼食は、かんぽの宿で昼食バイキング!!
お寿司やおそば、カレーライスに炊き込みご飯…。 お腹いっぱい、大満足のお昼ごはんでした。そして、あったか温泉にのんびりつかり、至福のひととき。


◆午後2時。
KTS代表の堀尾さんとかんぽの宿で待ち合わせをし、そこから数分のところにある完成直後の住宅を見学。
この住宅は、堀尾さんが、間伐材の利用促進を図るために開発した間伐材パネル工法(勝手に名づけました!)で建てられていました。

この工法、なんと!10cm角の柱10本をボルトでつなげたものが一つのパネルになるのです! これが全ての床と壁を構成しています。圧巻です!! それ一つで柱にもなる10cm角材がつなぎ合わさっているのですから。強度は保証済み。ゆうに100年の耐久性を備えています。そして、余分な建材は使っていない環境にも優しい住宅となっているのです。
木材はログハウスのように材を横に使用するよりも、柱のように縦に使うほうが強度的にも優れ、木が育った本来の状態になっているので長持ちもすると言われてます(上下も木の育つ状態、つまり末口を上にするそうです。)
この工法を開発したのは、間伐材を少しでも多く市場に流通させ高い値段で取引されることにより山に資金が還元され、元気な山を取り戻したいという堀尾さんの熱い思いが込められています。 住宅1棟の建築に使用する間伐材は、実に2000本から2500本にものぼり、通常の数十倍も使われるそうです。

年末に引っ越したばかりの施主さんは、木がふんだんに使われているこの住宅に大満足。
「木の住宅は本当に気持ちがいい。例年になく寒かった今年の年末年始も、思った以上に暖かく過ごせました。」と木のぬくもり、優しさを実感されている様子でした。

◆その後、場所をKTSのパネル工場に移動。
含水率15%まで乾燥した3寸五分の柱材を使用してこのパネルは作られていました。
モルダーで正確に10cm角に削り、背割りを入れ、そして、設計図で決められた仕様、サイズでパネルが組み立てられていきます。 完全な一棟ごとの受注生産です。今、製作しているものは静岡に建築されるものだそうです。


◆午後4時頃 現地で解散となりました。