主な活動

森づくり

私たち足助きこり塾は、手入れがされず荒廃した山林を少しでも健全な森にするために、森づくりに関するさまざまな知識や技術を楽しみながら学んでいます。
伊那市にあるKOA森林塾の講師でもあった元信州大学教授、島崎洋路先生の教えや、福井県の鋸谷茂氏が提唱する鋸谷式間伐の理論による林分密度管理を実践し、それぞれの林分に応じた適切な間伐作業を行っています。


さらに、林業家であり森トピアのオーナーである鈴木氏の指導のもと、パイロット作りから搬出、出荷までの一連作業に携わり、単に伐倒するだけではなく、長い年月を費やして成長した貴重な森林資源を有効に活用することを前提とした森林整備を行っています。


このような作業を行う上で、私たちは「安全」について特に注意を払っています。 言うまでもなく森林整備は大変大きな危険を伴ないます。そのことを十分自覚し、決して慣れることなく常に安全確実な作業を心がけています。
最低限の備えとして、各人がチェーンソーパンツ、フェイスガード付きヘルメット、スパイク付き地下足袋を必ず着用し、効率に追われることなく基本に忠実に、そして楽しく作業する ことをモットーとしています。

「事故」は単に私たちだけの問題ではなく、全国で活躍している森林ボランティアの活動そのものに影響を与える重大な問題なのです。


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環 境

間伐は、人間の手で植えられたスギやヒノキなどの植栽樹が健全に成長するために行うものですが、結果的に林内に光が入り込むことによって林床には様々な草や樹木が繁茂してきます。私たちは実生で育った広葉樹をはじめとするこれらの下層植生を大切にし、単に木材生産のためだけではない、人や動物たちが気持ちいいと感じられる、そんな森をつくっていきたいと考えています。


森トピアでは、このような自然に配慮した森林整備とあわせて湿地の整備も行っています。水の湧き出ている周囲に植えられていたヒノキを強度に間伐し、林床の枝葉もきれいに整理することにより、地表に十分な光があたるようにしました。 そうすることにより、本来その地域に存在すべき在来植物を自然の力で再生させ、色とりどりの花が咲きみだれ動物や昆虫が集まる、そんな自然生態系豊かな湿地を復活させています。


このような自然環境を大切にした森林整備を行うにあたっては、環境への影響も十分配慮し、塾生が使用するすべてのチェーンソーに自然にやさしい生分解性オイルを使用しています。

手入れの行き届かない荒れた人工林を健全な森にしていくことは、豊かな自然環境を取り戻すだけでなく、雨による表土流出、そして斜面崩壊を防ぎ、川下を含めた地域全体の自然環境の保全に繋がっていくのです。

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木づかい

長い年月を費やして成長してきた貴重な森林資源は、できる限り有効に活用したいとの思いから、切り捨て間伐は行わず伐倒した木は山から出し、常に利用することを前提に作業を行っています。
材は、サイドキャリなどの林内作業車を使い自分達で集材し、用材として市場に出荷するものもありますが、出荷出来ない曲がり材なども、簡易製材機を使って製材したり、さまざまな用途に利用しています。


出荷できない根曲がり材を利用して、野性味あふれるテーブル&チェアを作ったり、 また、簡易製材した材を使ってアマチュアの森に倉庫&バイオトイレを建設しました。


今後、さらにこの木づかい活動を進めていくため、製材機やその他工作機器をそなえた「森トピア木づかい工房(仮称)」を建設する予定です。

間伐された木がいろいろな場所で様々な形に利用され、それが都会の、山村の住民への森林に対する理解へと繋がり、そして、また森に手が入り健全になっていく。木が使われることによって、森が守られていくのです。
「木を伐って、使って、森を育てる」という喜びを多くの人々と共に共有していきたいと思っています。

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交 流

私たちの活動は、ただひたすらに効率を求めて作業するのではなく、森づくりや環境についてはもとより、森林を支えてきた山村文化や森林と共生する暮らし方などについて幅広く学び、 そして何より、山主のみならず地域住民との心温まる交流を大切にしたいと考えています。また、同じ志をもつ他の森林ボランティアとの交流や関係機関とのネットワークについても積極的に取り組んでいます。


安城のNPO法人が行う小学生を対象とした自然体験イベントを毎年受け入れ、間伐体験などを通して楽しみながら森づくりの大切さを子ども達に伝えています。その他にも、幼稚園の遠足の場として利用してもらうなど、子ども達が肌で本当の森林を感じ、森と親しんでもらえるようなイベントも受け入れています。

いろいろな人との素敵な出会い、心温まる交流を大切にし、楽しみながら愉快に森への理解を深めていく。そんな活動をこれからも続けていきたいと考えています。


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